MACアドレスとIPアドレスの違い

ベル

今回の授業は、『MACアドレスとIPアドレスの違い』です。MACアドレスとIPアドレスの違いをしっかり理解しておきましょう。そして、ARPテーブルMACアドレステーブルについて解説していきますので、レイヤー2からレイヤー3までの連携部分も含めて学んでいきましょう!

 

 

MAC(Media Access Control)アドレス

MACアドレスとは、ネットワーク機器やパソコンのネットワークアダプタ(要するにLANの口です)などに、割り振られている固有の番号のことです。MACアドレスは通常、16進法で「XX-XX-XX-YY-YY-YY」といった方式になっており、前半の6桁(XXの部分)がベンダーコード、後半の6桁(YYの部分)が、部品に割り振られた番号となります。

 

例えば、Cisco機器であれば、『00-00-0C』、『00-01-42』、『00-01-42』が割り当てられているため、Cisco社が生産している機器には、必ずこの3つのベンダーコードのいずれかが使用されるようになります。こんなイメージです。

 

00-00-0C-YY-YY-YY

00-01-42-YY-YY-YY

00-01-42-YY-YY-YY

 

ベンダーコードについて調べてみたい方は、ちょっと古いですが以下のサイトに一覧がありますので、一度確認してみてください。知っているとトラブル対応時に役に立ったりします。

http://www.vor.jp/oui/oui.html

 

 

 

IP(Internet Protocol)アドレス

IPアドレスとは、ネットワーク機器やパソコンのネットワークアダプタ(要するにLANの口です)などに設定する住所のようなものです。このIPアドレスは大きく分けて2つに分類する事が出来ます。

 

グローバルIPアドレス

グローバルIPアドレスとは、文字通りグローバルは通信をする時に使用するアドレスになります。簡単に言ってしまえば、インターネットに出て行く時に使用するアドレスのことです。このアドレスは一意のアドレスである必要があるため、『IANA(Internet Assigned Numbers Authority)』と言う国際機関が管理しています。

 

その下で『RIR(地域インターネットレジストリ)』、『LIR(ローカルインターネットレジストリ)』と階層構造で管理しています。そのため、勝手にグローバルIPを割り当てるようなことは出来ません。

 

インターネットを申し込んだ時点で、インターネットプロバイダーが払い出しを行います。その払い出されたグローバルIPアドレスは定期的に変更されてしまうため、自宅のグローバルIPアドレスを意識している人は多くないと思います。

 

プライベートIPアドレス

プライベートIPアドレスとは、グローバルIPアドレスとは異なり、個人で管理することが出来るIPアドレスになります。自宅のパソコンとファイルサーバーや無線LANなどに接続されたタブレット、スマートフォンなどで通信する際に使用されます。

 

つまり自宅内で通常する場合では、プライベートIPアドレス同士で通信し、インターネットに抜けて行く場合は、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換(NAT)して通信させるのが一般的です。

 

また、プライベートIPアドレスには使用していいアドレス範囲が以下の通り定められています。

 

・10.0.0.0/8

(10.0.0.0〜10.255.255.255)

・172.16.0.0/12

(172.16.0.0〜172.31.255.255)

・192.168.0.0/16

(192.168.0.0〜192.168.255.255)

 

この範囲であれば、自宅内(社内)で自由に使っていいことになっています。

 

MACアドレスとIPアドレスの違い

MACアドレスとIPアドレスの違いを一言で言うと、使用するレイヤーが違うんです。MACアドレスはレイヤー2で、IPアドレスはレイヤー3なんです!って言ってもさっぱりですよね?ちょっと具体例を出して解説してみようと思います。

 

まず、アドレスって何かと言うと『住所』です。手紙や荷物を送ろうとすると、まず相手の住所が必要になります。その住所に当たるのが『IPアドレス』になるのです。

 

その住所まで荷物を届ける流れをベースに解説していきますので、ゆっくり読んで理解してもらえばと思います。

 

荷物が届くまで

北海道の札幌に住んでいるおばあちゃんが、東京に住んでいる孫にメロンを送りたいと思っています。

 

 

おばあちゃんがメロンを担いで飛行機に乗り、孫が住んでいる東京まで運んでくるのであれば分かりやすいですが、当然、そんなことはしませんね?

 

宅配業者にメロンを渡して、孫の住んでいる東京まで送ってもらうことが一般的です。それでは、札幌でメロンを受け取った宅配業者は、受け取った荷物を持って、『よっしゃ〜!!』って言って東京まで走っていきます。ってそんな訳ないですね(笑)

 

札幌の営業所は北海道の営業所に送られて、そこから関東エリアの営業所に送られて、それから東京の営業所、孫が住んでる地域の営業所に送られて、最後に孫の住んでいる家にメロンが届けられるのです。

 

 

現実世界をネットワーク世界に

この現実世界を少しネットワークに寄せてみるとこんな感じになります。おばあちゃんの住所が『10.10.10.1』、孫の住所が『10.20.10.1』だとします。その間で使用される住所は、それぞれ以下の通りで考えてみます。

 

おばあちゃんの家 ・・・ 10.10.10.1

札幌営業所 ・・・ 1.1.1.1

北海道営業所 ・・・ 2.2.2.2

関東営業所 ・・・ 3.3.3.3

東京営業所 ・・・ 4.4.4.4

孫の家 ・・・ 10.20.10.1

 

 

すると、メロンは『10.10.10.1』から『10.20.10.1』に送られたと考えることが出来ますね。その間は札幌営業所、北海道営業所、関東営業所、東京営業所を経由して荷物は届けられることになりますが、ここで疑問が生じます。どうやって札幌営業所にたどり着くことが出来るのか?

 

道の選択をどうやるの?

例えば、おばあちゃんの家から3本の道が出ているとします。それぞれがスーパー、公園、札幌営業所に繋がっているとします。どの道を通ればいいのかわからないおばあちゃんは、どうしたでしょうか?

 

意外な行動に出るのです!!それは…

 

 

全ての宛先にメロンを投げるのです!!

 

まさかですよね?これにより、スーパーの店員さんと公園で遊んでる子供達は、自分宛のメロンではないことがわかると破棄します。そして、正しい宛先である札幌営業所の宅配業者だけが受け取り、次の宛先転送するようになります。

 

この毎回、全ての道に投げるなんてもったいないですよね?ここで登場するのがMACアドレスなんです。『この道には札幌営業所がありますよ!』って固有のアドレスで紐付けることで、メロンを無駄にしなくてすむようになります。

 

新たな疑問

『いやいやいやいやいや、なんでMACアドレスなの?別にIPアドレスでもいいじゃん!』ってなりそうですが、IPアドレスではダメなんです。と言うよりも札幌営業所と言う名前で解説しているので、混乱を招いてしまったかもしれませんが、『札幌営業所= IPアドレス』と考えもらえると、しっくり来るかもしれません。

 

札幌営業所(1.1.1.1)にメロンを届けるための道を探しているとしたら、どうでしょうか?別の住所となるものが必要ですよね?『住所』を知るための『住所』となるのがMACアドレスなのです。そして、 IPアドレスとMACアドレスを紐付けた一覧をARPテーブルといいます。

 

ARPテーブル

各機器のIPアドレスとMACアドレスを紐付けて表示するのをARPテーブルと言います。今回の札幌営業所を例にARPテーブルを表現してみるとこんな感じになります。

 

1.1.1.1     11-22-33-44-55-66

 

これにより、札幌営業所(1.1.1.1)は『11-22-33-44-55-66』のMACアドレスを持っていることがわかります。これはレイヤー3のネットワーク機器(ルータ、L3スイッチなど)で使用することが出来ます。

※一部のレイヤー2の機器でも使用出来ることもあります。

 

MACアドレステーブル

各機器のMACアドレスがどのインターフェイスに接続されているのかを一覧にしたのをMACアドレステーブルといます。以下のように表示されます。

 

FastEthernet0/1     11-22-33-44-55-66

 

これにより、『11-22-33-44-55-66』のMACアドレスを持った機器が、FastEthernet0/1に接続されていることが確認できます。

 

 

ARPテーブルとMACアドレステーブルを使ったトラブル対応

ARPテーブルとMACアドレステーブルを上手に使うことで、トラブル解消に使えることが多くあるのです。

例えば、「僕のパソコンがインターネットに出れないだけど・・・。」なんて問い合わせがきた場合、IPアドレスを確認するだけで、いろんなことがわかるようになりますね。

 

IPアドレス:10.1.1.1

ARPテーブルを確認 ※MACアドレスが判明

10.1.1.1 ・・・ 11-22-33-44-55-66

MACアドレステーブルを確認 ※接続インターフェイスが判明

11-22-33-44-55-66 ・・・ FastEthernet0/1

インターフェイスのステータスを確認

 ※インターフェイスのup/downを確認

 ※speed/duplexを確認

 ※エラーカウンターを確認

 

このような形で切り分けを実施していくことに役立つことがあります。パソコンを使っているユーザがどのMACアドレスを使っているか、どのインターフェイスに接続しているのかなどを、正確に認識している人はいませんし、調べてもらうことが困難であることもあります。IPアドレスからMACアドレス、接続インターフェイスを調べらるようにすることが大切ですね!

 

まとめ

ベル

今回の授業は、いかがだったでしょうか?IPアドレスとMACアドレスについて勉強し、ARPテーブルやMACアドレステーブルについても少しふれさせてもらい、トラブル時の切り分けに役に立てればと思います。トラブル時の対応を如何にスマートに出来るかが、エンジニアの真価が問われる部分だと思います。

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