失敗しない検証のやり方を学ぼう!

ベル

今回の授業は、「失敗しない検証のやり方」について学んでもらおうと思います。ネットワークエンジニアとして仕事していくと、必ずと言っていい程、『検証』と言うタスクが割り振られることがあります。そんな時に、どのように考えて進めていけばいいのかを知っているかいないかで、結果は全然異なります。しっかり学んでいってください。

 

 

検証とは

そもそも検証とは何か?について話します。まず、検証と言う言葉を辞書で調べてみると、どの辞書でも『正しいことを証明・実証すること』らしいことが書かれています。この意味をきちんと理解されていない、もしくは忘れてしまうことが多々あります。何が言いたいかと言うと、検証で最も重要なのは『仮説』だということです。

 

この設定を入れることで、求められる要件が満たされるはず!って考えてそれを実証する!ダメなら原因を追求して新たな設定を投入して再検証を実施する。この繰り返しが検証と言うものです。間違っても「どの設定を入れたら要件が満たせるかな~?」なんて考えながら設定するようなことはやめましょうね!

 

検証の手順

それでは、検証で失敗しないための手順を教えます。以下の手順で検証を進めるようにしましょう。

 

 

簡易な検証であれば、そこまでがっちりしたドキュメントを作らなくても大丈夫ですが、ステップを飛ばすことはお勧めできません。時間がないからと言ってステップを飛ばすと、後になってやり直しが発生したり、運用中のトラブルにつながり、結局、稼働がかかることがよくあります。

 

目標を明確にする

まず、この検証で何を達成したいのか?について真剣に考える。例えば、以下のようなことが目標とすることがあります。

 

 

このように検証する目的と言うのは様々です。これを明確にしておくことで、意味のない検証に巻き込まれることが少なくなります。これは実際にあった話ですが、性能試験をするのに本番で使用する機器と別の機種で検証をしているプロジェクトがありました。少しでもネットワークに携わったことがあれば、無意味な検証であることはわかりますよね?

 

また、スループットを測定したいのであれば、本番環境で使用している機能(IPsecやQoSなど)を入れた状態で検証しないと、本当の数値はわかりません。つまり目的に合わせた検証環境で、必要な設定を導入して検証しないと目的は達成できないです。

 

計画を立てる

目的を達成するために、どのような機器をどれだけ揃えて、どのような設定をすればいいかを考えた後にすべきことは、どのような計画で実行するかです。この計画でポイントとなるのは、以下の2つです。

 

 

どこの会社でも物品が十分にそろっているところはないと思います。そのため、いざ検証しようとしても、物をそろえるだけで時間がかかってしまうことがよくあります。そうならないように、早めに手配を開始するようにしましょう。その中でも特に注意してもらいたいのが、電源タップとLANケーブルです。意外に用意するのを忘れて検証が遅れることもあるので、手配リストを作成して忘れないようにしましょうね!

 

また、再試験は必ず発生すると考えておくことが重要です。期限のギリギリまでに検証をする計画を立ててしまうと、検証がうまくいかないと期限内に終わらずに、徹夜して終わらせないといけなくなったりします。バグなんて引いてしまうと、すべて検証をやり直さないといけないなんてこともありますので、余裕を持った試験計画が必要となります。

 

検証項目表を作成する

次に検証項目表を作成します。ここで最も重要と言えるのが、『網羅性』です。網羅性のない検証を実施してしまうと、構築後に大きなトラブルを引き起こす可能性が高まり、「しっかり検証したはずなのに…。」と後悔することになります。後悔しないようにするためには、以下のルールを守りましょう!

 

 

設計書に書かれている機能は、必ず検証してください!って当たり前のことですが、意外とやれていないことがあります。無駄なこともあるかもしれませんが、まずは、すべて検証対象項目として挙げておきましょう。検証対象外にするのはいつでもできるので。

 

次にデフォルト値を見逃さないように注意しましょう。以前、サーバベンダとの接続点でトラブルが起きたことがあります。僕が構築したL2SWにサーバを直接収容するはずだったのが、急遽、サーバベンダがスイッチブレードを間に入れることになりました。サーバが接続されるポートにSTPのBPDUガードを設定していたため、ブロッキングされました。その際に、サーバベンダにSTPの有効/無効について問い合わせたところ、『デフォルトです!』との回答でした。『お前のデフォルトなんて知るか!』ってツッコミたくなったのを、よく覚えています。このようにデフォルトの値を知らずに導入するようなことはないようにしましょう。そして、その動作について知っておくことが、とても重要となります。

 

最後は、宿題の管理をしっかりすることです。ローカル環境だから試験出来るものもあれば、本番に導入しないと出来ないものもあります。例えば、機器にログインする際にRadius認証を取り入れている場合、ローカル環境でRadiusサーバを立てて検証できれば一番いいですが、そこまでできないことが多くあります。そのような場合は、ローカル環境で試験できなかった項目を申し送り事項として、本番導入時に忘れずに検証出来る仕組みを作っておきましょう。宿題項目を記載するだけは出来ているが、宿題事項を見ることを忘れてしまうこともよくあるので、書いて満足しないようにしましょうね!

 

検証手順書を作成する

次は、検証手順書を作成しましょう。ここで重要となるのは、想定結果を書くということです。これも当たり前のように思われますが、意外と出来ていないことが多いです。この想定結果で書いてはいけないことがあります。それは、『想定通りであること』です。このように記載してしまうと、検証結果を想定結果に反映してしまう可能性が高くなります。多少は実際の結果と異なっていても構わないので、想定結果は書きましょう。

 

また、検証のポイントとして考えておく必要があるのが、本番環境でどんな手順で作業をするのかです。検証は検証、本番作業は、本番作業として考えるのではなく、検証で実施した手順で本番作業を実施すべきです。そのため、常に本番を意識した手順で検証するようにしてください。これを意識しないで検証してしまうと、本番作業した際に「ACLがうまくかかっていない」、「QoSの設定が入らなかった」などの、トラブルが発生してしまうことがあります。検証では設定だけを確認するのではなく、手順も含めて確認できる手順を考えておきましょうね!

 

検証を実施する

ここまで出来たら、検証を始めましょう。検証する際に必ず以下のルールを守ってもらいたいです。

 

 

試験手順書を見ながら検証することなんて当たり前ですが、見ないで検証する人はよくいます。そのため、ある程度の検証が終わってから手順書にチェックを入れるなんてことがありますが、試験結果は、都度記入していくものです。『レ点』をまとめて入れるなんてことは絶対しないようにしましょうね。何の意味もないですから。

 

そして、試験結果は手順書に記入するだけでなく、ちゃんとログを残しましょう。どんな人でも間違いはあります。そのため、手順書に間違って記入してしまうこともあり得ますので、証跡としてログを取りながら試験をしましょう。多くの機器で検証するのであれば、マクロを作成する方がより正確に早く検証が出来るのでおすすめです。

 

簡易検証なので1人で大丈夫でしょう?って言われる方がいますが、そんなことはありません。検証構成にもよりますが、10台くらいの構成でパソコンを4台くらいの検証であれば、ログ取得と疎通試験などを実施したら、それなりの作業ボリュームになります。また、障害試験などは同じことの繰り返しになることが多いので、間違いが発生しやすいです。チェックの意味も含めて出来るだけ2名体制で実施するようにしましょう。

 

検証結果のとりまとめ・報告

検証が完了したら、出来るだけ早く結果の取りまとめをしましょう。検証中は、進めることに集中してメモ程度しか書かないことが多いので、適度なところで振り返りをしながら進め、終わったら総まとめを早めにやっておくことが大切です。人間の記憶なんてあてにならないのですから。

 

また、検証に参加していないメンバーとも共有しておくことが大切です。検証に参加しているメンバーは当然理解できていますが、参加できないメンバーとも共有しておくことで、追加試験などが発生したときには、協力してもらえるかもしれません。常に、最悪を想定して行動することが大切です。

 

検証中は、視野が狭くなりがちです。1項目ごとの試験内容、結果に注目してしまうため仕方がないのですが、最後は総合的に見ておいた方がいいです。少し引いた眼で検証結果を見てみると分かってくることもあります。

 

まとめ

ベル

今回の授業はいかがでしたか?仕事や勉強を頑張っている人をたくさんいますが、頑張り方を間違わないようにしなければいけません。1ヶ月かけて検証した結果、検証環境に問題があり、すべてやり直しになった案件がありました。ちゃんと考えずに見切り発車するようなことはやめ、きちんとした段取りで進めることが、一番の近道になります。

 

こんな授業もありますので、よかったら合わせて見てもらえると勉強になると思います。

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